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10月

これから求められる男性看護師

日本国内で看護師資格を持つ人は、約100万人います。看護師はもともと看護婦と呼ばれていたように、女性の仕事といったイメージです。昔から男性の看護士はいましたが、精神病棟などごく限られた場所だけでした。現在では、男性看護師も増加傾向にありますが、割合は6.3%と圧倒的に女性の世界です。
圧倒的な女性の世界で、仕事をこなしていくのは相当に難しいようで、一般の病棟を希望する方はまだまだ少ないといった現状です。多くはニーズに合わせて、介護施設へ回ったり、手術室に回ったり、看護を極めたスペシャリストを目指したりと、女性の看護師とは少し違った方向を向いているようです。

看護の仕事は、人命を扱い、安定性や細やかさを求められるため、野心家で好奇心旺盛な人には向いていません。男性は一般的に、働き出したら出世欲が少なからず出てきます。主任から係長を経て課長、実績を上げて部長へ昇進し、あわよくば役員に、能力があるなら独立と上を目指せば40年以上登り続けることができます。
しかし、看護師の世界では、10年も勤続していれば、自然と師長になります。ただ、専門性を高めて専門看護師や認定看護師になったとしても、それで病院を仕切るオーナーになれるわけではありません。

しかし、男性の強みは、より活動的で外交的なところです。様々な形態の老人施設が増えた現在では、元気な高齢者の健康を維持するような、活発な活動が求められつつあります。こういった施設では、従来の看護を踏襲しながらも、全く新しい看護というものも、考える余地があるはずです。老年看護では、力を使うことが多いため、より一層男性看護師の需要は高まっていくことでしょう。